「探査機はやぶさの不屈の精神を、飯田の科学教育に取り入れよう」
私の永い人生において、これ程感動したことはない。
それは探査機「はやぶさ」が、7年という長い期間、広大な太陽をめぐる軌道を、60億㎞にわたって
秒速30㎞の高速の旅を終え、地球から3億㎞の彼方の小惑星「イトカワ」とランデブーし
そこに上陸して、サンプルの砂を採取し、カプセルに入れて、無事地球に戻るという世界初の快挙をなしとげ
世界中から賞賛を受けたことを知ったことによる。
それは、日本の科学と技術の素晴らしさと自信を、日本の子ども達に伝えたこととして
将来とも、その伝統が引き継がれ、発展していくものと思われる。
この日本独自のオリジナルの固体ロケットMV-5と積載された人口惑星「はやぶさ」にみられる優れた技術をささえたものは
1、宇宙研の伝統の「理学」と「工学」と企業の技術者との緊密な協力と「和」の精神。
2、他人のまねは決してせず、日本の独自の工夫と創造を尊重し、難事にチャレンジする不屈の精神。
これこそ日本の科学教育の基礎として取り入れたいものと思う。
天文、宇宙を取り入れた科学教育において、飯田は日本一といえるのではないだろうか。
すでに4000名以上の小・中学生が、学校や「かざこし子どもの森公園」や、飯田や下伊那各地の自治体で
モデルロケットを制作し、打ち上げている。
こうした宇宙への教育を更に向上させたいと思う。
1970年2月11日に鹿児島大隈半島の内之浦から打ち上げられたロケットLS-5により
初めての人工衛星「おおすみ」が軌道に乗った。
それはロシア、アメリカ、フランスに次ぐ世界第4位の衛星打ち上げ国として
世界に名をなした記念すべきことであった。
この世界最小(高さ16.5m)の衛星打ち上げロケットの実物大モデルを
牛乳パックやペットボトルを使って
「理科実験ミュージアム」で作れないだろうか。
多くの親子と「おもしろ科学工房」のスタッフの協力と工夫と努力できっと完成すると思う。
新春の楽しい夢も、おいで館の近くに立つロケットを子ども達があおぎ見る時、
現実となって、「はやぶさ」を打ち上げた更に大きなロケットML-5や
アポロ宇宙船を打ち上げた世界最大のロケットサターンVの姿を思い画き
宇宙の広大さ、不思議さを更に深く知りたいという思いにかられるのではないだろうか。