2012年8月18日
特別講座「電池ってなんだろう?」パート3
「竹ひごで電球を灯そう!」が行われました。
3回シリーズの特別講座もこれで最後、
今回は自分で電球を作って明かりを灯します。
午前の部
戸田先生をお迎えして特別講座が始まりました。
電気や電池をテーマにした3回シリーズの講座も今回で最後です。
今回はエジソンが電球を発明した時に作った、竹ひご電球を作ります。
材料は竹です。竹ひごを削って形を整えます。
エジソンが最初に電球を発明した時は、
わざわざ日本の京都から真竹を取り寄せて使ったそうです。
竹ひごができたらそれを銅のパイプにつめて栓をします。
次は、その銅パイプを集めて蒸し焼きにします。
4本のガスバーナーで銅パイプが真っ赤になるくらい火であぶります。
1000℃くらいになるそうです。
外は暑いし、バーナーも熱いし、汗だくになってしまいます。
銅パイプが冷えるまで少し待ってから、中の竹ひごを慎重に取り出します。
すると、パイプの中から炭になった竹ひごが出てきます。
これを電球の中に取り付けて光らせるためのフィラメントとして使います。
竹ひごから作ったフィラメントを電極に取り付け、ビーカーをかぶせてそこに窒素ガスを入れます。
これで電球の準備完了、うまく光るでしょうか?
電圧を上げていくと、こんなにまぶしく光りました。
大成功です!
最初は明るく光るのですが、数十秒くらいするとフィラメントが燃え尽きてしまいます。
少しでも長持ちするように電圧を調節している人もいました。
明るくて、長持ちして、使いやすい電球を作るにはもっとたくさんの工夫が必要になります。
エジソンが電球を発明して以来、多くの人が改良をくり返すことで今のような電球ができたそうです。
午後の部
午後になると、おいで館の中もだいぶ暑くなってきました。
そんな中、集っていただいた皆さんと電球作りが始まりました。
竹ひごを入れた銅パイプを慎重にレンガにつめていきます。
この後バーナーで竹ひごを蒸し焼きにしてフィラメントを作ります。
蒸し焼きにしたフィラメントを電極に取り付けて準備完了。
今回もうまくいくでしょうか。
電圧を上げていくと見事に光りました。
ぱっと明るく光ったり、じわじわ光ったり、いろいろな電球がありました。
午前も午後も全員うまく光りました。
最後に戸田先生は、エジソンが作った電球と同じ構造の電球を光らせてみました。
今の電球と比べると弱い光ですが、当時は大発明だったのでしょう。
最近では節電のため、蛍光灯やLEDが照明に使われるようになってきました。
そのうち身の回りから電球が姿を消す日が来るかもしれません。
電球の改良や工夫は今も続いているのです。
電気やエネルギーについて議論されている今、
その歴史を実験しながら学ぶことができたのは貴重な経験になったと思います。