2011年11月13日 戸田一郎先生による特別講座「放射線を見よう」が行われました。
戸田一郎先生は2007年「おもしろ科学大実験」の特別招待講師でもあります。
この時は「火起こし」の実験を行ってもらいましたが
実は、放射線の飛跡を見る「霧箱」製作の第一人者でもあります。
この日は、午前、午後、約20組の参加者がありました。
いつもの顔なじみのお友達も大勢参加してくれました。
こんな貴重な体験を無料でできるなんて、ほんとラッキーです。
私たち人類が生まれた時から、常に身の回りには、目に見えない放射線が、飛びかっています。
普通は、0.05μsv/hくらいだそうです。
実際に、「はかるくん」を使って、おいで館の線量をはかってみました。
この線量計は、文部科学省で貸し出ししてくれます。
コンクリートで出来た建物は、少し値が高くなるそうです。
戸田先生は、「普通の食塩」と「減塩用の食塩」の線量を比べてみました。
減塩用の食塩には、KCLがはいっているので、放射線量が普通の食塩より高い値を示します。
日常的に、浴びている放射線の飛跡を見る為に
戸田先生特製の霧箱を、グループ毎に作ってみました。
まず、ドライアイスを出来るだけ小さく砕き、発泡スチロールに平らに敷きました。
ガラスケースのスポンジに無水アルコールをたっぷり含ませ、サランラップで蓋をします。
これをドライアイスで冷やすと、アルコールの飽和状態が出来
ここを放射線が飛ぶと、飛行機雲のように飛跡が出来ます。
塩ビパイプでマイナスイオンを起し、雑イオンを除くと
きれいな飛跡がみえます。
α線は太く長い、この大きさがエネルギーの強さ。
β線は、煙のようにむくむくしています。
自然界にこんなにも飛んでいるとは・・・・びっくりです。
レントゲン!も放射線を使っています。
レントゲン先生が、未知なる物としてX線と名づけたとのこと
レントゲン先生が発見した手法で、鍵を何日か乗せたフィルムを現像してみました。
最後にレントゲンの原理を見せていただきました。
放射線の使い方はいろいろで、
ジャガイモの芽を発芽させない為に、γ線を照射していたり
医療機器の滅菌、がん治療、半導体デバイス加工
このほか、いろいろな職種に使われて役立っていることも話してくださいました。
また、この一方で、東日本大震災で起こった原発事故
これも重大な問題です。
放射線について、確かな情報を見聞きして
これからどんな生活をしていったらいいか
考えてみましょう。
関連記事→信州日報 2011.11.18掲載記事「放射線の動き見えた 戸田一郎さん迎え特別講座」