みんなの家にもきっとひとつはモーターがあることと思います。えっ?見たことないって? たしかにそうかもしれませんが、たとえばおもちゃの自動車や携帯電話のブルブルなど、隠れたところでモーターは活躍をしています。 今回のテーマは『コイルモーター』。一番かんたんな仕組みで動く、いわばモーターの基本といってもいいでしょう。それを自分で作っちゃおうというわけです。ちょっぴり難しいところもあるけれど、みんなあきらめないでがんばってくれました。
■ コイルを作る
まずはエナメル線でコイルを作りましょう。丸い筒に線を巻きつけてコイルを作りま す。回転軸にするため残した両側の線のうち、片方は全部を紙やすりできれいに磨き、もう一方の線は上半分だけエナメルをはがします。こうすることで、電気 が通じるときとそうでないときができるのです。ここがポイント!
■ 台座を作る
次に台座を作りましょう。スタイロフォームで作った台に、銅線のコイル受けをはりつけます。銅線はちょこっと曲げてあ ります。これはコイルの軸を受けるためです。
■ 配線をする
乾電池を台座にのせ+-の両極にリード線を貼り付け、もう一方を銅線で作ったコイル受けに結び付けます。
ちゃんと電気が流れているかどうか、この時点で確認することが大切です。
■ コイルと磁石の調整
コイル受けにコイルをのせ、磁石を下においてから手でちょっとだけコイルを回してみると…。おおっ! コイル が回りだしたぞ!
なんてかんたんに書いたけど、実はこの調整がちょこっと難しい。というかおもしろいところでもあります。
今回のテーマはちょっと難易度が高いけれど、 それだけにうまくいったときの喜びは格別のものがあります。さあ、みんなもこのうれしさを実感してみましょう。
二人は学校の親子レクで公園に遊びに来てくれ ました。最初はなかなかうまく回転をしなかったけれど、磁石の位置などを調整して最後にはきちんと回転するようになりました。よくがんばったね。
中学生のお兄さんといっしょにがんばってくれ ました。安定して回転させるには微妙な調整が必要なのですが、わりと早く完成させた後、じっくりと時間をかけてふたりでいろいろな条件を試していました。 この「試行錯誤」が科学には必要なのです。
右端のお友だちは遠くイギリスからやってきて くれました。おばあちゃんの家に遊びにきていたのだそうです。一生懸命作ってくれました。ぜひまた遊びに来てね!
中央と左の兄弟くんは駒ヶ根か ら。お母さんのお話によると、ここのような場所が駒ヶ根にはないのだとか。二人は理科実験ミュージアムがお気に入りで、何度も遊びにきてくれています。 モーターの動く仕組みについてとてもよく知っていて、こちらも驚かされました。
お父さん、お母さんといっしょにがんばって 作ってくれました。やはり何度も理科実験ミュージアムへ遊びに来てくれるお友だちです。リピーターが増えることは私たちにとってとてもうれしく喜ばしいこ とです。土・日はご家族連れでぜひ遊びに来てくださいね。
今日作 られたモーターの中で一番性能の良いものを作ったお友だち・けんすけくんです。彼の作ったモーターは一度回転を始めてからなんと4時間も連続で回り続ける という驚異的な記録を生み出したのです。私たちが作ってもこの記録におよぶかどうか。コイルの作り方に彼なりの工夫があるようですが…。
この次はこの記録にぜひ挑戦したいと思います。