座光寺地区 「子ども科学教室」

12月5日(日)9:00~12:00、
飯田市座光寺、麻績の館で「こども科学教室」が、行われました。

飯田市座光寺公民館で初めての行われた企画です。
地域育成会の協力の下、おもしろ科学工房の出前工房が行われました。

前半は「超低温の世界と超電導の世界」のサイエンスショー
後半は各班に分かれての工作
最後にモデルロケット班の打ち上げをみんなで見ました。
朝早くから午前中いっぱい。3時間すべて理科実験という
非常に盛りだくさんの内容となりました。

前日は雨でしたがこの日はちょうど晴れて、風のほとんどない青空に
モデルロケットを打ち上げることができました。

1 超低温の世界と超電導の世界

約40人の子どもたちが集まってくれました。

最初に出てきたのは中の見えない箱と風船。
長い風船が箱の中にどんどん入って行きます。
どうしてだろう?みんなも入れてみよう。

箱の中は小さくなった風船でいっぱいになっていました。
取りだすとみるみるふくらみ、パーン!バン!と破裂してみんなびっくり!

ジュアビンの中には液体窒素という-196℃の液体が入っていました。
だから、風船の中の空気もちぢんで、風船が小さくなってしまったのですね。
風船をビニール袋にすると、空気が冷やされて液体になっているのがよくわかります。

ジュアビンの中にバラの花を入れてみよう。
カチカチに凍り、手で握ったらクシャクシャ。バラバラになってしまいました!

バラバラになった花びらはどうなっているんだろう?みんな集めたり触ったりと興味深々。

そんな冷たい液体窒素に、先生が一瞬だけ手を入れた!でも平気だ。
手のまわりに泡がシュワーとなっていたのはなぜだろう?
座光寺小学校の校長先生も挑戦。やっぱり平気でした。

フィルムケースに液体窒素をちょっとだけ入れて、ふたをしたら・・・ポーン!
ふたが真上に飛んで行きました!ナイスキャッチ!

ここで先生がバトンタッチ。超電導の実験になります。

超電導体って?? 抵抗がゼロの物質です。

抵抗ってなんだろう?
豆電球をつないだコイルを、電流を流しながら、液体窒素の中に入れました。
すると、だんだん、だんだん、豆電球が明るくなりました。
これは、コイルが冷やされることにより、電流がとても流れやすくなったからです。
つまり、冷やすことにより抵抗が減って、電流が流れやすくなり
豆電球が明るくなったんです。
このようにどんどん冷やしていき、抵抗がゼロになったものを超電導体といいます。

元岩手大客員教授佐々木修一先生制作の、超電導ジェットコースターの登場です。
ネオジウム磁石2000個をびっしり貼り付けたレールの上に
液体窒素でよく冷やした超電導体を置くと、なんと!浮きました!
下からくっつけても、空中に吊り下がっています。なんと!落ちない!
指ではじくと、ツーとすべっていきます。
メビウス状の輪をくるくると浮きながら、吊り下がりながら走ります。
1回、2回、3回・・・・みんなで数えました。
温かくなり、超電導状態でなくなると落っこちてしまいます。

こちらは、スタッフが作った、リニアモーターカーの浮く仕組み(浮上)が分かる装置
と走る仕組み(推進)がわかる装置です。
磁石が浮いたり、模型が走ったりすると「おおー」と驚きの声が。
超電導リニアが浮上するのは、誘導電流により出来る磁場と超電導体の強力な磁場の反発と吸引によります。
だから、時速150kmくらいにならないと浮上しないんです。
たった80秒で、時速500kmに加速されます。
一度、超電導になったコイルは、抵抗がゼロだから、電流を流す必要がなく、とってもエコ。
世界中探しても、このシステムを使って実用化されている超電導リニアはありません。
17年後、飯田市にこんな素晴らしい超電導リニアが通るのが楽しみです。

ここから2年生以下は風船ロケットに、
3、4年生は日光写真に、5,6年生はモデルロケットに分かれました。

2-1 風船ロケットを作ろう

傘袋をふくらませて、羽根とおもりの紙をつけます。
作ったら小さい子も一緒になって一生懸命投げあっていました。

2-2 日光写真を撮ろう

感光紙に自分の描いた絵を写せる日光写真。絵の描きなおしも簡単です。
いろんな写真を作る子や、何度も直しながらじっくり描く子。
最後はみんな自分だけの写真ができました!

2-3 モデルロケットを作ろう

カレンダーやフィルムケースという身近な材料で作る本格的な火薬ロケット。
日本の子ども達に自由に打上げさせたいと、後藤道夫先生が考案したおもしろ科学工房独自のモデルロケットです。
途中難しいところもありましたが、無事完成しました。
うまく飛んでいくかな?

3 モデルロケットの打ち上げ

最後にみんなで座光寺小学校の校庭へ移動し、
モデルロケットの打ち上げを見ました。

昨日とはうって変わり、真っ青な快晴な空、風がほとんどなく、天候に恵まれました。

5、4、3、2、1、発射!シューーーーーー!!!!
わぁーーー すごい!!! シューーーー!!! たかーーーい!!!!
みんな歓声を上げ、落ちてくるロケットに向かって、キャッチしようと追いかけます。
パラシュートをつけたロケットは、風に流されることなく
ゆっくりと真下に落ちてきました。
みんなの光り輝く目を見ていると、こちらまで楽しくなります。

最後に、「終わりの会」
感想を一言づつ。みんな次々手を挙げて発表してくれました。
今日の感動体験が、心の中に少しでも残ってくれれば幸いです。

飯田市座光寺地区の初めての企画「こども科学教室」
地域の大勢方々のご協力があり
とっても充実した時間でした。

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