2024年度 理科実験ミュージアム最終日 大学生になった〇〇さんがお父さんと一緒に来館してくれました。話を聞いてびっくり 今、大学2年生で物理を専攻しているとのこと。NASAの宇宙教育プログラムに応募した写真が、おいで館でペーパークラフト「M-V-5ロケット」を作った時のもので、手に持って「私は8歳からロケットが大好きで、こういう体験をたくさんしています」とアピールしたそうです。
これは、おもしろ科学工房の10周年を記念して行われた特別講座「ひらけ!うちゅうのとびら」で作ったロケットでした。
7年もの時を経て日本に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」とそれを打ち上げた「M-V-5ロケット」日本の科学技術の賜物でした。おもしろ科学工房はこの偉業を子どもたちに伝えて科学に、宇宙に、興味を持ってもらい、理科好きの子どもを育てたいと思いこの企画を行いました。13年後 そう願い行った講座!から 大きくそだった子がいました。
こうやって再開できる子どもはほんのわずかです。しかし、体験を通して、大勢の子どもたちの成長に繋がっていると確信した出会いでした。活動を続けていて良かったと!! その子からおもしろ科学工房に宛てて 想いを書いてもらいました。お読みください。
おいで館からNASAへ 2025.2.12 M.H.
2024年夏、NASAの宇宙教育プログラムに参加し、最先端の宇宙開発に触れました。現地で宇宙開発に携わる方々の言葉に耳を傾けたり、実際に宇宙から帰還した本物のロケットやスペースシャトルを見たり、ローバーをつくる様子を目の当たりにしたり、国際宇宙ステーションにいる宇宙飛行士と会話したり、宇宙ステーションを運用するミッションコントロールセンターを見学したり、チームメイクに悪戦苦闘しながらもアメリカの大学教授たちを前にプレゼンをし、最優秀賞を受賞したりと、かけがえのない経験をさせていただきました。
私の原点は、おもしろ科学工房が気づかせてくれた未知への好奇心にあります。星座早見盤をつくって家に持ち帰り、わくわくしながら星座を探し、望遠鏡を覗き、モデルロケットを作って飛ばしました。宇宙への興味も、おもしろ科学工房にあった実寸大のロケットの模型に掻き立てられました。飯田市は自然豊かで、星や天体がよく見え、さらに学びの機会にも恵まれていました。空の向こうには何があるのか、地球はどんなふうに見えるのか。そんな問いが、いつしか自分の中に根づいていました。NASAで初日に作ったモデルロケットは、かつて工房で作ったものと同じ機構でした。NASAのものはカラフルなプラスチックキットでしたが、工房ではカレンダーを巻いて作るなど、身近な素材を活かした工夫が施されていたことをよく覚えています。
両親やおもしろ科学工房の後藤先生、三浦さんには感謝しかありません。今は大学で宇宙から地球の動きを知る手法を開発しており、いずれはほかの天体にも適用したいと考えています。私のように、工房で人生が変えられてしまう人もいます。今後も多くの子どもたちの興味、発見のきっかけになるおもしろ科学工房のますますのご発展と、育った子どもたちが、また新たな未来を切り拓いていってくれることを願っています。