後藤道夫先生の紹介

おもしろ科学工房の創設者の後藤道夫先生のご紹介です。

ごあいさつ

私は生まれてから、10才になるまで飯田で過ごしました。浜井場小学校や追手町小学校に通っていた頃は、友達と毎日、野や山や川を飛び回り、野底川で蟹や魚を捕まえたり、松川や天竜川で泳いだり、風越山に登ったり、あちこちの花火を見にいったり、楽しい思い出が沢山あります。

静かな、景色のいい、この故郷飯田の子どもたちに「科学の楽しさと不思議さを知ってもらいたい。」「科学を好きになってもらいたい。」との思いから、平成11年から飯田市教育委員会の協力により市内の小・中学校を対象とした「巡回科学実験教室」を開設し、平成12年からは下伊那郡の小・中学校も対象にして平成18年までの8年間で819教室、延べ35,988人の子どもたちに科学の楽しさを伝えて来ました。平成13年6月には「巡回科学実験教室」をサポートするボランティアグループ「おもしろ科学工房」が組織され、「かざこし子どもの森公園」の公園長就任と同時期に取り組み始めた「理科実験ミュージアム」や「出前工房」などで飯田や下伊那郡の子どもたちと理科実験をするのをとても楽しみにしております。

みな理科が好きで好きでたまらない子どもたちばかりです。頭を使い、手を使って楽しい実験装置を一人一人が作る課程において、子どもたちは自由な発想を持ち、すばらしい創造性が生まれるのを目にします。体は使えば使うほど強くなり、頭は使えば使うほど良くなります。私は昭和2年生まれですが、健康のために毎日歩き、本を読み、色々な実験を考え作っており、それを「おもしろ科学工房」のスタッフの方々と各地で実験しております。

私が科学の不思議さ、美しさ、面白さに目覚めたのは、少年の時経験した、科学実験の素晴らしさに強い感動を受けたからです。感受性の強い、純粋にものを見る少年、少女の心に、少しでも感動を与えられるような楽しい科学の実験と工作ができるように、「おもしろ科学工房」の方々と共に、毎日力を尽くしたいものと思っております。

プロフィール

昭和2年、長野県飯田市生まれ。小学校1~3年生までを浜井場小学校、4年を追手町小学校で過ごしその後東京に移住。
東京理科大学理学部物理学科卒業。
工学院大学付属高校で35年間教え、さらに同大学、都立大学、上智大学、明治大学などの講師を10年間勤める。

平成11年から飯田市教育委員会と連携して、小・中学校を対象とした「巡回科学実験教室」を開設し、平成18年までの8年間で819教室(延べ35,988人対象)を開設。
平成14年に開園した「平成記念かざこし子どもの森公園」の公園長に就任。平成13年に組織された飯田市科学教育ボランティアグループ「おもしろ科学工房」と共に、4~11月の土日を基本に公園内の「おいで館」において、「理科実験ミュージアム」を運営し、サイエンスショーやワークショップを行っている。平成24年4月かざこし子どもの森公園名誉顧問に就任。

昭和30年、NHKの教育テレビの放送開始とともに、NHK科学実験グループ指導員として、「テレビ理科教室」「みんなの科学」「クイズ面白ゼミナール」「やってみよう何でも実験」などの実験の企画を担当し出演もした。

平成4年、日本物理教育学会副会長のとき、科学技術庁の依頼を受けて、現在日本各地の都市80箇所で毎年行われている「青少年のための科学の祭典」を設立し、第1~4回、9回の全国大会実行委員長を務めた。

文部科学省「その道の達人(理科実験と工作の達人)」として、また朝日新聞「オーサービジット」の講師として派遣事業に参加。飯田市少年少女発明クラブ会長を平成17年から23年まで務める。現在は、飯田市少年少女発明クラブサイエンスアドバイザー。

東京の科学実験グループ「ガリレオ工房」名誉会員。

著書には「理科授業に使える面白クイズ」(明治図書)「子どもにウケる科学手品77」(講談社)など多数。「子どもにウケる科学手品77」はベストセラーとなり70万部を突破し、英語版、中国語版、韓国語版、タイ語版などに翻訳され、海外においても反響を呼んだ。

科学教育の実績と論文に対し、東レ理科教育賞、読売教育賞、NHK会長賞、科学技術庁長官賞などを受賞。
平成12年度飯田市政功労者表彰。

賞歴

・昭和47年度 第4回東レ理科教育賞受賞
・昭和48年度 NHK会長賞受賞
・昭和54年度 第11回東レ理科教育賞受賞 高校物理分野で「波動現象の指導について」
・平成2年度  第22回東レ理科教育賞受賞
・平成2年度  第39回読売教育賞受賞
・平成12年度 飯田市政功労者表彰
・平成12年4月18日 科学技術庁長官賞受賞    関連記事→
・平成30年2月15日 飯田市教育功労者表彰 関連記事→

平成12年4月18日 科学技術庁長官賞 

出版本

講談社ブルーバックス
講談社ブルーバックス 関連記事→
講談社ブルーバックス
(共著) シーエムシー出版
(共著) シーエムシー出版
(監修) 理論社 
(監修) 理論社 
(監修) 理論社 
ポプラ社
天津教育出版社

「理科実験シリーズ」講談社 (昭和57年)
「目で見てできる実用電気技術」 講談社 (昭和58年)
「デモンストレーション物理」共著 大日本図書 (昭和59年)
「理科授業に使える面白クイズ」第1集、第2集 明治図書 (平成元年、2年)
「楽しい実験室ー女子高生のチャレンジ」日本教育新聞社 (平成3年)
「物理実験アイデア集」大日本図書 (平成3年)
「高校理科教科書物理1B」(平成6年度使用)共著 大日本図書

後藤道夫先生が残された実績・足あと

イベント企画

昭和63年度第1回「ヨーロッパ科学博物館ツアー 英国・フランス篇」実行委員長
平成3年度第2回「ヨーロッパ科学博物館ツアー オランダ・ドイツ・イタリア篇」実行委員長
平成3年度「中学・高校生のための科学実験講座」実行委員長
平成4~7年度12年度「青少年のための科学の祭典」実行委員長(第1~4回・9回)
平成4~8年度「アメリカNSTAと科学博物館ツアー」実行委員長(第1~5回)

実験教室の記録

巡回科学実験教室

「故郷の子どもたちに科学の楽しさと不思議さを伝えたい。」「科学を好きになってもらいたい。」との後藤道夫先生の想いから1999年(平成11年)1学期に飯田市教育委員会とタイアップして市内の小・中学校を対象とした『巡回科学実験教室』がスタートしました。2000年(平成12年)2学期からは下伊那郡内の小・中学校も対象(2学期のみ)としてより多くの子どもたちに科学の楽しさを伝える機会を与えてくださいました。

メディア掲載・出演

テレビ番組特番

画像をクリックするとダイジェスト版が見られます。

2003年12月12日(金) 19:30~19:55 NHK長野
不思議の心を育てたい ~科学おじいちゃんの単身赴任~
2004年7月22日放映 SBC「科学の手品で遊ぼう ~後藤道夫の実践~」

朝日新聞社が主催している「朝日オーサー・ビジット」

さまざまな分野の本の著者が、学校を訪れ、出張授業をする「オーサービジット」の講師として、毎年全国をまわって出前授業を行いました。

2011年 (福岡県) 福岡県立三池高等学校
2010年(岩手県) 盛岡市立大慈寺小学校
2009年(秋田県) 秋田県立秋田南高等学校
2008年(山梨県) 丹波山村立丹波小学校
2008年(岡山県) 岡山市立吉備中学校 
2007年(長野県) 長野県立飯田高等学校
2007年(神奈川県)横浜市立南山田小学校
2006年(岡山県) 岡山市立伊島小学校 
2006年(富山県) 高岡市立高岡西部中学校
2005年(千葉県) 市川市立富浜小学校
2005年(大阪府) 河内長野市立加賀田小学校

信濃毎日新聞 科学面「フロンティア」

後藤道夫先生が2004年4月から2006年3月まで、信濃毎日新聞 科学面「フロンティア」に寄稿された記事を掲載しています。
そこには科学教育に対する後藤道夫先生の切々たる思いがこめられています。ぜひご一読ください。

その道の達人

文部省からの委託事業として、社団法人日本理科教育振興協会が行なっている。

国内外の第一線で活躍する研究者、企業人等(達人)をきぼうする全国の学校に派遣し
児童生徒の学習意欲の向上を目指し、授業等で活用する「その道の達人」
学校派遣事業。

2008年11月18日 (広島県) 三原市立三原小学校
2006年11月7日 (鹿児島県) 屋久町立栗生小学校
2006年10月12日 (福岡県) 久留米市立篠山小学校
2006年9月13日 (山形県) 酒田市立港南小学校
2006年8月24日 (和歌山県) 田辺市立上芳養中学校
2006年8月21日 (埼玉県) 川口市立塚南小学校
2005年9月22日 (長野県) 佐久市立浅科小学校
2004年12月1日 (長野県) 篠ノ井西小学校
2004年11月29日 (長野県) 和田中学校

コラム

私の心を動かした科学の体験

後藤道夫先生の体験、考えを、想いのままに書いていただくページです。
後藤道夫先生が子ども達に実験をして科学の不思議さ、面白さを伝える教師なろうと思った体験や理科に対する熱意をこれまでのエピソードを交えて伝えます。

追悼文集

2017年 12月にお亡くなりになりました後藤先生の追悼文集が出来上がりました。
ゆかりの方々に寄稿をお願いし、先生の足跡をたどり、その業績をまとめました。

  

当初は、もっと簡単なものと思っていましたが、その業績の偉大さに180ページにもなりました。

後藤先生の足跡に沿って、大勢の方々に寄稿していただき、その資料も付けました。この場をお借りして、この文集を作るにあたり、寄稿・編集などご尽力していただいた方々に深くお礼申し上げ、ご寄付を頂いた方々に、無事、発刊出来たことをお礼申し上げます。

今回400部印刷いたしました。再版の予定はありません。

この追悼文集についてのお問い合わせは、おもしろ科学工房ホームページお問い合わせ」から

または、飯田市教育委員会生涯学習・スポーツ課 おもしろ科学工房事務局

電話(0265-22-4511 内線3742)までお問い合わせください。

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